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祇園山ハイキングコース・エリア
祗園山ハイキングコースは、市街地中心部からも近く、総じて1km程の気軽な行程のためか、子供連れの家族やシニア世代の方なども見かけます。丘陵部を囲むそれぞれの谷戸には、北条得宗家の氏寺であった東勝寺跡、源頼朝が建てた三大寺院のひとつ勝長寿院があった大御堂ヶ谷、比企一族の邸跡であった妙本寺、佐竹氏邸跡の大宝寺などがあり、鎌倉の歴史を代表する史跡が凝縮されています。
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ハイキングコース地名由来
ハイキングコースのある丘陵部は北から「小富士山」「屏風山」「佐竹山」「祗園山」とそれぞれエリアによって名称が異なります。祇園山とは、丘陵部南側に位置する八雲神社が、明治時代まで祇園神社と称していた事から山の名前が由来するようです。
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屏風山尾根 |
東勝寺の裏山である屏風山は、立てた屏風に例えられるほどに稜線が細いことからそう呼ばれています。実際に歩いてみると、箇所によっては「尾根しかないじゃん」と思えるほどの地形に、屏風山と云われる由来が分かったような気がしました。丘陵部北端の小富士山に関しては、どうやら富士塚信仰の場として活用されていたことに地名が由来するようです。ただ、小富士山には太神宮と書かれた小さな社殿があったり、ハイキングコースの南口である八雲神社境内には御嶽神社が取り込まれていたりもするので、もしかしたら近世において、多様な山岳信仰に祇園山ハイキングコースの丘陵部が使われていた可能性も考えられます。
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佐竹山尾根 |
それから、山だけではなく、東勝寺跡のある葛西ヶ谷の前面を流れる滑川も地域によって呼び名が変わったりします。太刀洗川、胡桃川、座禅川、夷堂川、炭売川、閻魔川とかなり色々なニックネームがあるようです。鎌倉を少しでも勉強してみると、その呼び名がどのエリアなのか分かります。
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ハイキングコース南口 八雲神社境内にある御嶽神社 |
ハイキングコースは、北口と南口がありますが、私は東勝寺跡のある北口から進んでいます。しかし、世間では南口から進む人が多いように思えます。もしかしたら八雲神社で道中の無事をお願いしてから登頂するのかもしれませんね。
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ハイキングコース北口 葛西ヶ谷の入口となる滑川を渡る東勝寺橋 |
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