2014年9月4日木曜日

2014年9月 鎌倉遺構探索便り


9月になって急に涼しくなりましたね。鎌倉散策にはもってこいの過ごしやすさとなりましたが、夏が終わると緑が枯れてしまうので、緑好きの私としては残念な傾向です。ということで、だいたい一ヶ月ぶりの鎌倉となりました。今回は長谷・甘縄から大町大路を東行し、名越の辺りから小町大路を北上、横大路・武蔵大路を経て扇ガ谷へと向かいました。ちょっとした鎌倉巡回員みたいです。

Google map 鎌倉
①極楽寺坂 ②御霊神社 ③光則寺 ④別願寺・安養院 ⑤本覚寺 ⑥妙隆寺 ⑦宝戒寺 ⑧浄光明寺 ⑨海蔵寺

萩の準備


まずはじめに、9月の花といえば萩です。・・と知ったかぶって言ってみましたが、実は海蔵寺に行ったところ「山門が草で覆われている・・」と唖然としていたところに、私の心情を察してくれたのか、近くにいたおじいちゃんが「これは萩っていう花なんだよ」って教えてくれました。9月に咲く花なんだそうですが、ちゃんと揃うのはもうちょっとかかるみたいです。どうりで宝戒寺・浄光明寺と、なんかボゥボゥと草むらになっていたのがようやくここで理解できました。それにしても萩って花が咲いてないとホントただの草むらです。

海蔵寺の山門 草刈しないの?と思ったらまさかの花だった
浄光明寺 なんか下の方がボゥボゥしてますね
宝戒寺 こちらも

極楽寺坂


それでは出発します。鎌倉の西側に来たら私が立ち寄らずにはいられない場所、ということで極楽寺坂です。毎度のことですが極楽寺坂に来ては実際に見た景色と写真があまりにも違うのでいつもガッカリしてしまいます。遠景が白くなってしまいます。カメラの研究をしようと今回は設定を色々と試してみましたがちょっとまだイマイチです。そろそろコンデジから一眼レフへのレベルアップの時期かと悩みますが、一眼レフ持って裏山とかハイキングコースなんて行ってられないし、もうちょっと研究してみます。

極楽寺坂成就院前からの景色

御霊神社


極楽寺坂を下りて住宅街を奥に行くとあるのが江ノ電が目の前を走ることで有名な御霊神社。この光景、何も知らずに来たら驚きだったでしょう。平安時代にこの辺りを治めた鎌倉権五郎景正が祀られています。恒例の面掛行列が9月18日にあるそうです。面白そうなので行ってみたいのですが、18日って・・平日でしかもお祭りは昼間にあるみたいです。

鳥居の目の前に江ノ電線路
御霊神社

光則寺


御霊神社から長谷寺に向かうとお隣の谷戸に所在するのが光則寺です。北条氏被官だった宿屋光則が日蓮宗に帰依して邸地にお寺を建てました。境内には多くの草花が植えられていていつ来てもキレイです。

光則寺

『かまくら子ども風土記』を読むと、非公開の古墳時代横穴墓があると記されていました。大橋太郎通貞の土牢跡と称されるものらしいのです。どうしても見てみたい衝動に駆られました。ということで、申し訳ないんですが裏山に向かってみることに。ちなみに一般公開されている日朗が閉じ込められたという土牢とはまた違います。

禁断の裏山への入口
裏山中腹にあった平場

裏山を登って行くと、途中に平場が設けられていました。もしかしたら昔のお堂跡とかでしょうか。行ってみてわかりましたが、公開しないのはもったいぶっている訳ではなく、道が悪く危険だから立入禁止にしているように思えました。ハイキングコースとか歩きなれていない人だと足を滑らせてズルッと落ちちゃいそうです。土牢跡は完全な古墳時代横穴墓で高棺座タイプ(遺体を安置する場所が高く設置されている)です。立入禁止だったたけにちょっとドキドキしました。

大橋太郎通貞の土牢跡

大町大路


光則寺から大町大路を東に進みます。甘縄神社や長楽寺跡を通り過ぎ若宮大路の下馬を渡って名越に入ります。

大町大路 甘縄の辺りは長谷小路とも云う

安養院


名越の中心部にある安養院です。なんか布団に寝込んでいる面白い石像があると思ったら身代り地蔵とありました。このお地蔵様はみんなの不幸を一手に引き受けて具合悪くなっちゃったってことなんでしょうか。ちょっと可哀そうですね。

安養院と大町大路
安養院の身代り地蔵

本覚寺


安養院から奥に入り小町大路を北上します。本覚寺は長いこと山門の修理をしていましたが終わったみたいです。と思ったら今度は本堂の修理が始まったみたいです。本覚寺は眼病に効く寺として周知されています。

本覚寺

妙隆寺


本覚寺から小町大路を北に進みます。日蓮上人辻説法跡から近い場所にあるのが妙隆寺です。なかなか歴史の舞台に登場してこないのでこれまで素通りしていましたがちょっと寄ってみることに。境内に咲く花で本堂が見えないほどでした。ここは千葉氏の邸跡と云われています。

妙隆寺

室町幕府に弾圧され、焼けた鍋を被されるなど数々の拷問に屈しなかった日親上人が境内にある池で修行していたそうです。

日親上人修行の池

亀ヶ谷に新しい史跡現る?


妙隆寺から宝戒寺・浄光明寺と進み海蔵寺に向かいました。亀ヶ谷坂にある薬王寺辺りの丘陵部はやぐらがたくさんありますが、ほとんどが民家の敷地内であるため近づけません。しかし一つだけあたかも観光客が近づいてもいいように整備されていたのですが、私の記憶では以前はこのようになっていなかったと思います。それとも細かい区画整備でもしているのでしょうか。遠目からもやぐらの中に祠のようなものが置かれているのが確認できます。確かこの辺りは乙姫の乳父で知られる中原親能が邸を構えていたので、中原親能のやぐらとかそのうち案内板が出たら面白いですね。



海蔵寺


イケてる禅寺を堪能したいと思ったら皆さんどこに行きますか?。明月院長寿寺報国寺辺りでしょうか。海蔵寺はいつ来ても安定のクオリティーです。境内がキレイで自然の彩りが豊かです。それにしてもここって拝観料とるレベルのお寺だと思うんですが、住職さんが太っ腹なんでしょうか。ありがたいので本堂でのお賽銭は他社より多めに入れておきます。


鎌倉は私にとってのアミューズメントパークで夢の国です。鎌倉に来ると心が洗われるようです。夢の国を出て東京に帰ったらまた煩悩だらけの人間に戻ってしまいます。いつも鎌倉にいるような気持ちで過ごせないものでしょうか。・・というかやっぱり鎌倉に住めばいいのか!

記事作成 2014年9月4日

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