2015年11月8日日曜日

2015年11月 鎌倉遺構探索便り ~金沢編


金沢の地形と街道


前回、金沢文庫駅から能見堂跡・天園などを経て北鎌倉駅までのハイキングを楽しんできました。能見堂跡へ初めて訪れましたが、金沢が金沢八景と呼ばれた歴史を知ると、どうしてもその八景ポイントや当時の地形・海岸線・街道などを知りたくなってしまいます。ということで、今回はそんなテーマで改めて金沢・釜利谷・六浦をぐるっとまわってきました。金沢には何度か来ているはずでしたが、称名寺や上行寺裏山に集中して訪れていたため、瀬ヶ崎や釜利谷など、初めて訪れる場所も多く新鮮で楽しい史跡めぐりとなりました。

Google map 金沢

結構なボリュームのスケジュールをこなせました。これで4つか5つぐらいの探索記事を作成できそうです。詳細な記事は後ほどということで、今回は、というか今回も、いつも鎌倉遺構探索を見ていただいている皆さんへの行ってきたご報告と、金沢の街の近況報告といった形になります。鎌倉から自転車で逗子・神武寺を経由するコースで六浦に向かいました。クロスバイクなら20分で到着です。

今回お世話になったレンタくん 雷神社にて

謎の鷹取山入口


鎌倉から六浦を目指して県道205号線を走行中、ちょっと横穴風の造作があったので近づいてみると、「たか取山へ→」という手書きのお手製看板がありました。

○内にその「たか取山へ→」という看板がある

「へぇ~こんな所からも鷹取山へ行けるのかぁ」と思ったのも束の間、よくよく地図で確かめると、ここから鷹取山まで結構距離があるように思えます。確かに神武寺裏山で枝路がいくつかあったのは確認できましたが、鷹取山からここまで歩けるとは・・、一体どういう尾根道なのかと気になってしまいます。ちょっと来年の春ぐらいに行ってみようかと思案中です。

Google map 神武寺 矢印位置に看板

侍従橋


六浦駅を過ぎ金沢中心部に向かうとあるのが侍従橋、あらすじしか知りませんが、小栗判官の物語にその名の由来が記されています。侍従川を渡ると「金沢エリアに来た~」という感じがします。

何故「橋」部分だけ黄色なのか・・
侍従川のほのぼのすぎる風景

嶺松寺谷戸の横穴


六浦・金沢の魅惑のエリア、上行寺裏山緑地周辺です。嶺松寺があった谷戸に防空壕のような大きな横穴がありました。昨年ここにあった生協が取り壊されたので、どうなるのかと思いましたが、なんと、スシローが跡地に出店しています。というかそんなことはどうでもいいか・・。まぁとにかくですね、肝心の横穴は健在で、しかも以前より間近で見ることができます。何の穴なのか未だによくわかりませんが、とにかく無事で良かったです。

無事の安否が確認された金沢区の横穴Aさん

瀬ヶ崎


大寧寺跡がある瀬ヶ崎の辺りへ初めて足を踏み入れます。何も残されていないとは聞いていましたが、奥へ入って行くと、少しだけ丘陵が残されています。壁面は崩落防止のため全てコンクリートで固められていますが、ほんの少しだけ旧態地形をみることができます。下画像は高台にある瀬ヶ崎神社からの景色です。視界を遮る堂々とした建物は関学の校舎です。その他、雷神社などにも寄りました。

 瀬ヶ崎神社からの景色

この辺り、やぐらなどの横穴墓がかなりあったそうです。また和田山という字名が残されていたりするかなりミステリアスなポイントです。がしかし、上記したように何も残されていないので永遠の謎かもしれません。

野島


瀬ヶ崎から夕照橋を渡り野島へ。以前、野島に訪れた際、寄るのを忘れた染王寺へ向かいました。野島のキャンプ場はもう既に紅葉の様相です。

野島キャンプ場

なんと、掩体壕に野生のタヌキが3匹もいました。親子でしょうか。さらに1匹はかなり好奇心旺盛のようで、かなり近づいてきてくれました。「おやつを持っていれば・・」と悔やまれます。野生のタヌキは長尾砦で見た以来です。あまりにも可愛いのでタヌキを飼いたいと思わずにはいられません。

自称野島在住のTさん

金沢八景


瀬ヶ崎から野島、そして帰帆橋の辺りは広重の描いた金沢八景ポイントが集中しています。平潟湾が目の前なので、その往時の金沢八景を偲ばせる風景です。

帰帆橋から

金沢道めぐり


ここから往時の金沢道めぐりとして、龍華寺・安立寺・天然寺・町屋神社・伝心寺・寺前八幡宮などに立ち寄りました。この通りには寺社が集中しています。町屋という名からも往時では賑わっていた様子が伝わってきます。ちなみに金沢道は「意外にもそこを行くんだ!」という箇所があったりして面白かったです。

安立寺

追記:「金沢道」の記事アップしました。

称名寺


そのまま町屋を上り薬王寺、そして称名寺。木々がもう紅葉の準備をしています。昨年の紅葉時期に来ましたがとても美しかったです。

称名寺

白山道めぐり


称名寺から国道16号・京急線路を越え釜利谷へ。六国峠入口や浅間神社のある谷津から今度は白山道ルートの散策です。正法院・御嶽神社などを経て手子神社へ。手子神社は予想外に素敵な神社でした。山が残されている、といっても瀬戸神社のように周りだけですが、とにかく旧態地形が残されています。

手子神社

追記:「白山道」の記事アップしました。

釜利谷の辺り


手子神社から禅林寺・自性院・満蔵院・金蔵院、そして東光寺から白山道のゴールとなる白山権現のある辺りまで行きました。道沿いにやぐらがあったりしたので、思ってた以上にやぐらを見ることができて満足です。一番良かったのは禅林寺のやぐらでしょうかね。

禅林寺のやぐら

金沢区の図書館にて


史跡めぐりも一段落し、色々とわからなかった部分も多かったため、八景駅からも近い図書館に立ち寄ってみることにしました。とっても広くて近代的な図書館でした。但し、金沢の資料は鎌倉に比べて圧倒的に少ないため、満足のいくものがみつかりませんでした。しぶしぶ金沢区一押しの金沢八景に関する本を見ていると、明治の頃の金沢の写真がありましたが、信じられない風景です。金沢が本当にこんな景色だったとは・・。

明治の頃の金沢

画像の○が瀬戸神社です。ですからそこから真っ直ぐに伸びている出島のような地形が琵琶神社、そして画像右寄りに瀬戸橋が架かっているそうです。歌川広重の描いた『金沢八景』が浮かんでくるようです。

金沢八景駅


昨年の紅葉時期に八景駅に訪れましたが、駅前の再開発が始まったところでした。あれから一年も経つので、もう駅ビルでも建っているのかと思いきや、全然まだまだのようです。

金沢八景駅前

再開発エリアに「昔の金沢」として写真がいくつか紹介されていました。セピア色した随分と古い写真のようですが、よ~く見ると、昨年まで見ていた景色と大差ないんじゃないかと思うのは私だけでしょうか。とは言っても、看板の具合から結構古い写真なのだろうということは伝わってきます。でもそれでも、八景駅前は基本的に随分昔から変わっていなかったんですね。

昔の金沢八景駅前

気付いたら日がもう傾き始めていました。最近はもう冬の様相です。既に来春が待ち遠しい気持ちでいっぱいです。

夕暮れの侍従川


より大きな地図で 金沢・六浦 を表示

カテゴリー 探索記事(エリア別 六浦・金沢
記事作成  2015年11月8日

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上行寺

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金龍禅院

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