2016年8月17日水曜日

宮川海蝕洞穴


海蝕洞穴ツアー第五弾となりました。今回は三崎の手前にある宮川です。三浦市にある海蝕洞穴では、弥生時代から古墳時代にかけて住居や墓地として使用されているものがいくつも見つかっています。今回のエリアに関する詳しい資料が見当たりませんでしたが、宮川から三崎にかけて20基以上の横穴墓群があったと『三浦こども風土記』に記されていました。海蝕洞穴以外のお宝が見つかるとイイのですが。

Google map 三浦
①雨崎 ②遠津浜海岸 ③大浦海岸 ④間口港 ⑤剱崎 ⑥江名湾 ⑦毘沙門 ⑧盗人狩 ⑨宮川

宮川八景原


宮川には高台に風車(風力発電機)があるので遠くからも目印となります。そして宮川湾を眺められる辺りを八景原と云い、景勝地として知られています。遠くに城ヶ島の安房崎を望むことができます。景勝地であったという反面、断崖絶壁が連なるこの辺りからは、明治の頃まで遊女らが身投げをしていたと現地案内板にありました。供養塔が宮川大橋の近くにあります。

宮川大橋
宮川大橋から見た宮川湾
宮川大橋から見た城ヶ島の安房崎

宮川


それではさっそく宮川湾の”岩礁のみち”に下りてきました。上記したように、できれば横穴墓の発見、そして城ヶ島大橋からも見えた三崎付近にあるこちら下画像の”ひょっこり”島までたどり着きたいと思います。

三崎から見た小型ひょっこり島
宮川の”岩礁のみち”

遠くに大きそうな海蝕洞穴を発見。大きすぎるので”どうか防空壕や砲台跡のような類ではないように”と願いながら歩いていきました。

釈迦堂風海蝕洞穴


中を覗くと予想外の展開。海蝕洞であることは間違いないようですが、なんと突き抜けています。洞門状態なので”釈迦堂”海蝕洞とでも名付けましょうか。こちらは馬の背洞門のように、両側を浸食されたというより、向こう側が崩落で崩れたのでしょう。大きな岩石が転がっています。明るいので見学しやすい一方、洞穴独特のあの”ドキドキ感”を味わえません。

釈迦堂海蝕洞穴
奥から見た図 奥に行くほど標高が高くなる

先に進もうとしたところ、困ったことにアスレチック風の棒状の道が何本も倒れています。しかもかなり短いスパンで激しい波が打ち付けてきます。タイミングを間違えるとびしょ濡れになるうえ、どこを伝っていくのか悩みます。

難易度の高いアスレチック

鍾乳洞風海蝕洞穴


難関アスレチックをなんとか渡り切ったその先にまたまた洞穴を発見。こちらは底部より数メートル高い位置にあります。また毘沙門と同じくここにも地元の方が住み着いているようです。野生とは思えぬ毛並みのキレイな子でした。

何か言いたそうな宮川在住の地元の方

洞穴の高さは2mもなく、若干屈まなければ前に進めません。洞穴は二本あって、こちら一本目の奥側の天井が白くてキレイでした。せっかくの洞穴ですが、ここは使うとしても墓場にしか使い道はないでしょうか、ちょっと狭すぎます。

一本目の洞穴

もう一本の洞穴です。鍾乳洞みたいな形状をしています。そういえば、この洞穴は海水が入ってくることのない高さにあるのに、底部が沼地のような様相です。天井から水が漏れているのかもしれません。

二本目の鍾乳洞のような海蝕洞
底部

最恐の海蝕洞穴


鍾乳洞風をあとにして進むと、今度は細長い開口部の海蝕洞穴を発見。こちらは底部にゴミが散乱しているので、満潮時には海水が入ってきてしまうようです。これはホント凄いです。奥行きが10m以上、いや、もしかしたら20m近くあったかもしれません。深すぎて奥にまで光が届きません。

説明を追加

剱崎と同じくこちらもカメラの顔センサーの誤作動が多発します。オバケとかそういう類を信じないので、こういうことをあまり言いたくないのですが、女性の話し声がします。龍宝寺の横穴のように、学校が近くにあるとかいうオチだったらいいのですが、近くには何もなければ誰もいません。いつもはふざけて怖いとか言ってますが、今回は本当に怖いですw。

神秘的な奥部分 緑色の岩石が光っているようだった

奥部は「人」の字状に二股になっていました。片方の奥部、上画像のどことなく神秘的にも見えた緑色の岩石が妖しげで、話し声が聞こえる怖い状況ながらも、もうそんなことでもいいやと、見とれてしまいました。そして下画像が奥部二股のもう一方で、こちらはこちらで真っ白という不気味な美しさ。

奥部二股のもう一方

ここが”使用された”(弥生・古墳時代に住居や墓地として)洞穴なのかどうかという点は別にして、ただの海蝕洞穴だとしても、これら神秘的な自然の造形物を見ているだけでも素敵だと思いました。それにしても女性の話し声の謎が解けません。

ブルーシート海蝕洞穴


次も細長い開口部の洞穴。こちらは内部に三角形の支洞があります。何があったらこんな形になるのでしょう。上郷で川から水を引くための洞窟をこのように三角形にしていたのを見ましたが、これは自然の造形物だと思います。不思議です。

三角形をした支洞

ブルーシートが地面にありました。飛んできたゴミかと思っていたら、よ~く見るとちゃんと石で押さえてます。鎌倉でブルーシートがあった場合、遺跡を隠していることもありますが、ここ三浦市のしかも海岸でそんなものがあるとは思えません。不快なものを見つけてしまう可能性の方が高いので、このまま立ち去ることにしました。

思わせぶりなブルーシート

終焉の地


”ブルーシート”海蝕洞穴から進むと、またまた難易度の高いアスレチック状態となっていました。被せてあった板がどこかに飛んでいってしまったのでしょうか、ほぼ平均台の上を歩くのと同じ状態となっています。しかもこれ、先ほどと同じようにタイミングによっては波が激しく打ち付けてきます。波にビックリして少しでもバランスを崩すと海の藻屑になってしまうというデンジャラスさw。

デンジャラスなアスレチック

命懸けのアスレチック橋を渡ったのも束の間、その先はもう歩けるような状態ではなく、岩礁のない完全な海状態となっていました。あの三崎の”ひょっこり島”までたどり着くことはできませんでしたし、横穴墓を見つけることもできませんでした。残念。三浦”岩礁のみち”は、随所で途切れています。完歩するには”足元が濡れる覚悟で”とかそんなレベルではなく、ときには水着着用で泳ぐ覚悟でないと完全制覇はできないでしょう。

終焉の地から見えた城ヶ島安房崎
・・飛べるってイイね

※参考資料
『三浦こども風土記』『たてやまフィールドミュージアム



カテゴリー 探索記事(エリア別 三浦
記事作成  2016年8月17日

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