2018年5月10日木曜日

安房神社・忌部塚

安房神社・忌部塚

今回の訪れた先は安房国一宮の安房神社です。社伝によれば、安房神社の起源は2760年以上も昔、天富命(アメノトミノミコト)が阿波の忌部一族を連れ房総半島に上陸したことに因むとあります。房総半島の南端に位置する、神話の時代から存在していた安房神社で壮大な時間軸を感じてきました。

Google map 安房
①安房国一宮安房神社



安房神社の起源


阿波(徳島県)からやって来た天富命率いる忌部一族の上陸した地点が阿由戸(あゆど)の浜とも呼ばれる駒ケ崎(下地図画像③)だと云われています。そして駒ケ崎からも近い布良(めら)に天富命を祀ったのが布良崎神社②、その天富命が祖先の天太玉命(アメノフトダマノミコト)と天比理刀咩命(アメノヒリトメノミコト)を祀ったのが安房神社①です。

Google map 安房神社
①安房神社 ②布良崎神社 ③駒ケ崎

房総の地に上陸した天富命は阿由戸の浜にある男神山(おがみやま)と女神山(めがみやま)にそれぞれ天太玉命と天比理刀咩命を祀ったのが安房神社の始まりとされています。その後、養老元年(717)に吾谷山(あづちやま)に遷座し、上の宮と併せて天富命と天忍日命を祀る下の宮もそのときに造営されました。

布良から見た男神山・女神山



安房神社


さて、安房神社の壮大な歴史がわかったところで向かってみましょう。参道がこれまた壮大です。朝早いこともあって空気が澄んでいました。

安房神社
池にいた鴨

奥に入っていくと上の宮(本宮)が見えてきます。拝殿・本殿の他、御仮屋(神輿を納める建物)・神饌所(神様に奉する食事を作る建物)などがあります。また少し離れた所に天富命と天忍日命を祀る下の宮がありました。

安房神社上の宮
御仮屋
拝殿
下の宮

季節的にもタイミングが良かったようで、緑がホントきれいでした。

安房神社の新緑
なんか素敵だった根っこ


安房神社の磐座


拝殿の手前左側にあるこの何とも言えぬただの岩石じゃない雰囲気、これは社(やしろ)が造営される以前にこれを磐座として祭祀が行われていたそうです。現在は厳島神社が祀られています。

磐座


安房神社の・・・


よくわからないモノがありましたが、何かの儀式でしょうか、もしくは一般の人が見てはいけないものなのでしょうか。そうだったら面白いのに。

なんか砂を盛っている


忌部塚


社務所の裏に忌部塚なるものがあるというので向かってみましたが、横穴がいっぱいあります。ちょっと掘りが浅い感じがしますが”やぐら”でしょうか、埋もれているものも含めると結構あります。そして奥に行くとありました、忌部塚。

社務所裏の横穴
社務所裏の横穴
社務所裏の横穴

境内に埋もれていた海蝕洞穴が発見され、そこから22体の人骨と弥生土器が出土しました。これを時代的にも安房を開拓した忌部氏と考え、このように忌部塚として祀ってあるそうです。しかしその後、発掘された弥生時代のものと思われた土器が縄文時代のものである可能性が高く、また同じく発掘された人骨には縄文時代の風習である抜歯が確認されたそうです。

忌部塚

塚に祀るのがちょっと勇み足すぎたようです。また弥生時代だからイコール忌部氏という考えも強引すぎるような気もしますが、これも鎌倉にある誰々の墓と同じように、そういうことにしておいてあげようというスタンスで見守るべきものなのかもしれません。ただ、房総を、そして安房を開拓した忌部氏を崇めるという意味においては意義のあるモノだと思います。

安房神社

忌部一族は安房から北上し房総半島を開拓していったと云われています。南房総市にある富山は、天富命が指揮を執った場所で墓があるとも言い伝えられています。



カテゴリー 探索記事(房総・安房で鎌倉遺構探索)
記事作成  2018年5月10日

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