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房総半島の記事一覧

鎌倉遺構探索より
東京(神奈川)と千葉は海で隔てられているのではなく、海で繋がっているのである。



房総半島の、昔の地名でいう安房国と上総国の地域の記事をまとめました。東京・神奈川の人からすると千葉はちょっと遠いイメージもありますが、上記したように、昔の物流は水運が当たり前だったので海で各地と繋がっていると考えていた人も多かったのだと思います。実際に現地に行ってみると、多くの点で武蔵国や相模国と文化を共有していたことがわかりました。

特にやぐらや岩屋などの横穴造作が多く興味を惹かれます。そして吾妻鏡でもその名を確認することができる安東氏・丸氏・安西氏などの史跡、また正木氏・真田氏・多々良氏などの三浦一族の史跡も所在しています。さらにいすみ市では、なんと、夢窓疎石が庵を構えていました。その他、追浜にあった鉈切という同じ地名があったりと、共通項を挙げるときりがありません。

房総・安房 館山市


崖観音・大福寺

崖観音・大福寺

崖観音の名で親しまれている大福寺(普門院船形山大福寺)は、その名のとおり、山腹の崖面に観音堂が建てられています。養老元年(717)に行基(668~749年)が岩肌に十一面観世音菩薩を彫り、のちに慈党大師(794~863)がお堂を建てたと云われています。さ...

那古寺・那古山

那古寺・那古山

那古観音の名で親しまれている那古寺は、現地案内板によれば、養老元年(717)に行基が海中より得た香木で千手観音を刻み堂を建て祀ったのが始まりと伝えられています。観音堂内には千葉胤時が願主とされる銅造千手観音立像が伝えられています。その他にも岩屋...

おくまんさま

おくまんさま

館山市の城山地区にある熊野神社を目指します。横穴に祀られているという鎌倉遺構探索的にはたまらないシチュエーションです。ちなみに現地の碑にこの熊野神社を「おくまんさま」と記してありました。この言葉の響きからも「おくまんさまの祟りが・・」といった昭和のB級サスペンス...

館山光明院・地蔵堂跡

館山光明院・地蔵堂跡

今回の訪れた先は、光明院と云い、不動明王を本尊とする真言宗知山派の寺院です。ここ光明院本堂の向拝に施された装飾は、安房の巨匠・後藤利兵衛橘義光の作品です。浦賀の叶神社拝殿向拝の格天井にある「百態の龍」の作者でもあると言えばわかる方もいらっし...

鉈切洞穴・鉈切神社

鉈切洞穴・鉈切神社

今回の向かった先は、6000年前から存在する全長36.8mもある海蝕洞穴に祀られた神社です。山側に船越鉈切神社、海側に海南刀切神社があり、どちらも「なたぎり」と読みます。昔は鉈切大明神の上宮・下宮として一社一神とみなされていました。そして鉈切といえ...

洲崎神社・養老寺

洲崎神社・養老寺

現地案内板によれば、洲崎神社は古代から漁師にとっての漁業神であり、船乗りにとっての航海神だったとあります。祭神は房総・安房を開拓した忌部氏の祖先にあたる天太玉命(アメノフトダマノミコト)の后で天比理刀咩命(アメノヒリノヒメノミコト)を祀っています。...

安房神社・忌部塚

安房神社・忌部塚

社伝によれば、安房神社の起源は2760年以上も昔、天富命(アメノトミノミコト)が阿波の忌部一族を連れ房総半島に上陸したことに因むとあります。房総半島の南端に位置する、神話の時代から存在していた安房神社で壮大な時間軸を感じてきました。

南条八幡神社

南条八幡神社

伝承によると、古代南条村は海辺の漁村で、あるとき疫病が流行したため、その病難を免れるための神を祀ったのが南条八幡神社のはじまりだとされています。ということは昔の館山は南条まで入江だったということになります。地図を見ると南条って結構内陸の方...

稲村城やぐら

稲村城やぐら

稲村城は16世紀の山城で前期里見氏の二代義通・三代義豊が居城としていました。こちらに”やぐら”があるということなので来てみましたが、詳細な位置がわからなかったので探すのにちょっと苦労しました。それにしても、稲村城のあまりの遺構残存度の高さに驚...

舎那院(館山市)の大日さま(摩崖仏)

舎那院(館山市)の大日さま(摩崖仏)

”お大日様”と呼ばれ親しまれていたという館山では珍しい摩崖仏のある舎那院に行ってきました。しかも摩崖仏周辺には”やぐら”のような造作まであるとのこと。これは行かなきゃ損ですね。舎那院は館山市街地中心部からも比較的近い大網という場所に所在しています。...

館山城

館山城

房総安房の里見氏が最終的に拠した城が館山城です。安房を制した者が必ず押さえる鏡ヶ浦(館山湾)を望む絶好の位置にあります。これにて宿敵・後北条氏への備えも万全かと思いきや、よくよく調べてみると、天正五年(1577)に里見氏は後北条氏と和睦を結んで...

高田寺蛇骨やぐらと高田姫

高田寺蛇骨やぐらと高田姫

今回は館山市安東にある高田寺に蛇骨やぐらなる横穴があるということで訪れてみました。しかしその肝心の高田寺が見つからず、周辺の怪しい地形造作に誘われるまま丘陵の奥に入って行くと、平場・切岸・墓塔・横穴など、寺院跡としか思えない景色を目の当たりにすることとなりました。

小網寺・法華谷やぐら

小網寺・法華谷やぐら

館山市街地の南側に位置する小網寺には、なぜか金沢称名寺の開山で知られる審海ゆかりの密教法具が伝えられており、また、鎌倉期の有名な鋳物師・物部国光の制作した梵鐘があります。さらに近くの法華谷には”やぐら”が施されていました。館山の奥地になんだか凄い...

安東千手院やぐら群

安東千手院やぐら群

千葉県館山市にある往時では安東郷と呼称されていた地域及び周辺に向かってみました。この辺りは「鎌倉か!」とツッコミたくなる程やぐらが群集しています。そしてなかでも安養寺の境外堂でもあり”やぐら”そのものがお堂だという館山市安東の千手院をクローズ...

明星山城春光寺と加茂坂

明星山城春光寺と加茂坂

弘治三年(1557)の那古寺鐘銘写に「薦野神五郎多々良平時盛」という名が確認されました。そう、この薦野(こもの)神五郎時盛なる人物こそ三浦多々良氏の末裔で房総の地にて里見氏の家臣団としてその名を連ねていた人物です。のちにこの時盛の娘が里見義弘の側...


房総・安房 南房総市


丸氏菩提寺・安楽寺

丸氏菩提寺・安楽寺

『吾妻鏡』治承四年(1180)9月11日条に、丸五郎信俊の案内で源頼朝が丸御厨に訪れている様子が記されています。丸御厨は今回訪れる安楽寺周辺の丸本郷に比定されています。吾妻鏡の記述によれば、丸御厨は源義朝が頼朝の成就祈願のために伊勢神宮に寄進した...

正木氏菩提寺・正文寺

正木氏菩提寺・正文寺

応永三十年(1423)の『鎌倉御所持氏御教書』(極楽寺文書)に、「安東郷朴谷村を真田刑部左衛門尉が押領していた」という記録が残されています。そして今回訪れる正文寺は正木氏の菩提寺ですが、前身は真田氏の菩提寺であったと伝わっています。房総半島にも勢...

真野寺・真野大黒天

真野寺・真野大黒天

今回は南房総市久保にある真野大黒天こと真野寺に訪れてみました。真野寺は行基の作と云う木像千手観音立像を本尊とし、南北朝期の木像大黒天立像などが伝えられています。そしてなぜか縁起に北条義時が登場し、また”やぐら”に加え裏山の造作があるという魅惑の境内が待ってい...

小松寺

小松寺

現地案内板によれば、文武四年(700)に役小角によって庵が建てられ、養老二年(718)に巨松山壇特寺と額を掲げました。天長八年(831)には慈覚大師が山王権現を祀りましたが焼失し、延喜二十年(920)に安房守住吉朝臣小松民部正壽が再興して壇特山医王院巨...

房州あじさい寺・日運寺

房州あじさい寺・日運寺

今回は何ともタイミングの良いことに、房州のあじさい寺と呼ばれる日運寺に紫陽花の咲く季節に訪れることができました。日運寺は正木時通の菩提寺であり、また日鑑上人入定窟と呼ばれる横穴など、史跡としても見どころのある興味深いお寺です。紫陽花だけじ...

石堂寺

石堂寺

今回訪れた石堂寺にサブタイトルを付けるとすれば「体感型城郭寺院」といったところでしょうか。安房地方にはそれらしき寺院がいくつかありましたが、ここまで城郭の名残りがあるお寺も珍しいでしょう。石堂寺は南房総市(旧丸山町)の石堂に所在しています。...


房総・安房 鴨川市


大山不動尊の謎と滝本観音

大山不動尊の謎と滝本観音

「千葉にも大山寺があるの?」ということで今回訪れたのは千葉県は鴨川市にある大山不動尊こと大山寺です。しかも開創時期や開山が良弁という点まで一緒なんです。何はともあれとりあえず向かってみることにしました。現地案内板によれば、高蔵山大山寺は神亀元...

清澄山清澄寺

清澄山清澄寺

今回は房総三山に数えられる名山・清澄山にある清澄寺に行ってきました。清澄寺は日蓮が出家・得度したお寺として周知されているのでご存知の方も多いでしょう。そしてさらに、ここには天富神社という忌部系の神社が鎮座していました。ということは、この山にはとてつもな...

天津神明宮

天津神明宮

今回は房総半島の東海岸にある天津に向かいました。ここ天津にある神明宮には、北条政子安産祈願のための奉幣使として三浦義村が訪れています。そんなことから機会があれば立ち寄ってみたいと思っていました。しかも調べてみると思ってた以上に歴史の古い神社でし...


房総・安房 鋸南町


鯨塚と大黒山

鯨塚と大黒山

千葉県は鋸南町にある勝山港は、なんと、江戸時代から明治初期にかけて捕鯨基地として活用されていました。そもそも東京湾にクジラがいたことに驚きますが、それだけでなく、鯨塚といって当時の人たちが捕獲したクジラを供養していたという心温まる史跡が残されています。...


房総・上総 富津市


竹岡のヒカリモ黄金井戸

竹岡のヒカリモ黄金井戸

今回訪れた富津市の竹岡では、なんと、横井戸を祀るというこれまでに見たことも聞いたこともない面白い史跡と出会うことができました。こちらでは古くから黄金井戸と呼んで洞穴に弁財天が祀られてきたそうです。なぜ井戸が祀られているのかというと、それは黄金...

岩谷観音堂

岩谷観音堂

今回は富津市数馬区にある何とも不思議な”やぐら群”に訪れました。古墳時代横穴墓を後世にて改変したようなのですが、改変自体は珍しことではないものの、こちらの改変はちょっと”やりすぎ”です。他ではなかなか見れないでしょう。県道127号線から湊川に沿って...

燈籠坂大師と造海城跡

燈籠坂大師と造海城跡

今回訪れた燈籠坂大師と造海城跡は千葉県富津市竹岡に所在しています。ほぼ同じ位置に同居する両史跡は立地以外何の接点もないように思えますが、どちらも船や港に深く関連しています。また富津市竹岡付近は浦賀水道の最も狭まったエリアなので、中世、さらには古代か...


房総・上総 君津市


鹿野山神野寺

鹿野山神野寺

鹿野山神野寺は、房総半島で一番有名な観光名所・マザー牧場が近くにあります。だから大よその場所が想像できるかと思いますがいかがでしょう。というかそんなことより、神野寺は聖徳太子の創建で関東最古のお寺と伝わるとてつもない古刹なんです。そりゃ行ってみたいと思い...

三石山観音寺

三石山観音寺

三石山観音寺は、その名からも想像できるとおり、三つの巨石がそびえ立っているとのこと。また真心こめたひとつの願いは必ず成就すると云われているため”ひとこと観音”とも呼ばれているそうです。君津市に所在する三石山観音寺は、湖と山稜が連なる奥深い自然に囲...


房総・上総 市川市


出世観音立国寺

出世観音立国寺

養老山立国寺は、出世観音とも呼ばれ、立身出世を願う者にはその願いを成就してくれると云われています。そんなパワースポットがあることを教えてもらったので、調べてみると、縁起に源頼朝も訪れたとありました。これは行かずにはいられませんね。ということでち...


房総・上総 いすみ市


夢窓疎石・退耕庵跡・金毛窟

夢窓疎石・退耕庵跡・金毛窟

夢窓疎石の旧跡を訪ねて千葉県いすみ市にある太高寺に訪れました。こんなところと言ったら失礼ですが、夢想国師がここ上総国夷隅郡に2年間だけ庵を構えていたそうです。その庵の名を退耕庵と云い、修行のための座禅窟が残されているとのこと。これは行かずに...


房総・上総 夷隅郡


最明寺大日洞やぐら群

最明寺大日洞やぐら群

今回は房総半島東海岸の御宿にある最明寺に行ってきました。大日洞という洞窟のような横穴があるということで訪れてみたところ、それだけにとどまらず、最明寺に隣接するお寺までの広範囲に大量の”やぐら”群を発見するという、思ってもみなかった収穫に恵まれました。ということで...

御宿最明寺やぐら群

御宿最明寺やぐら群

今回紹介するやぐら群は、房総半島の東海岸に位置する御宿町の須賀に所在しています。須賀(スガ)は横須賀(ヨコスカ)などと同じく鉄に関する地名です。また御宿という地名の由来は、北条時頼がここ最明寺に宿泊したことに因みます。そこにやぐら群が造営されてい...


房総・上総 長生郡


笠森観音・笠森寺

笠森観音・笠森寺

今回は千葉県長生郡長南町にある笠森観音こと笠森寺に行ってきました。岩山の上に観音堂が建つというその建築様式は日本唯一の四方懸造とのこと。下図は安藤広重の諸国名所百景で描かれたその笠森観音です。一目見て心奪われてしまいました。これは見に行かなきゃ損ですね。

妙楽寺(千葉睦沢町)の森と木造大日如来坐像

妙楽寺(千葉睦沢町)の森と木造大日如来坐像

千葉県は睦沢町にある妙楽寺は、何はともあれ、平安後期に制作された木造大日如来坐像でその名が知られています。また県指定天然記念物の森の中に所在するという、自然と融和した寺院だということなので向かってみました。妙楽寺は山号を東岳山と云い、嘉祥年間...

長柄横穴群

長柄横穴群

圏央道の市原鶴舞ICで降りて、笠森観音に訪れ、こちら長柄横穴群にやって来ました。直接ここに来るのであれば茂原長南ICの方が近いと思います。ところで長柄といえば、葉山の長柄、そして三浦氏家子の長江氏を思い浮かべます。何か関係があるのかと思いましたが、こ...


房総半島の考察・検証・研究記事


房総・安房のやぐら

房総・安房のやぐら

房総半島の旧安房国圏内(館山市・南房総市周辺)にも”やぐら”があると聞き、昨年は鎌倉遺構探索に費やすスケジュールの大半を房総半島で過ごしました。今回はその統括といったら大げさですが、鎌倉遺構探索なりの視点で安房国の”やぐら”についてまとめてみました。 ...

中世安房国の勢力図と三浦一族

中世安房国の勢力図と三浦一族

房総半島の旧安房国圏内(南房総市・館山市・鋸南町・一部を除く鴨川市)を中心に、安房国における在地領主らの勢力の移り変わりと三浦一族の痕跡をまとめてみました。安房国は平北郡(鋸南町、旧富山町、旧富浦町、旧三芳村の滝田・国府地区、館山市船形・那...

房総・紀伊半島の類似点と三浦一族

房総・紀伊半島の類似点と三浦一族

房総半島(千葉県)と紀伊半島(和歌山県)には、地名・食文化・方言など、多くの共通点・類似点のあることが指摘されています。今回はこの両者の共通点・類似点の訳とは、というテーマで迫ってみたいと思います。房総半島・紀伊半島の面積は共に約5000平方キロメートルで、気候も植生も似通っていてます。このように両者には多くの類似・共通項が見出せます...

安房忌部系神社の向く先にあるものが凄い! ①安房神社・洲崎神社・布良崎神社編

安房忌部系神社の向く先にあるものが凄い! ①安房神社・洲崎神社・布良崎神社編

今回はタイトルのとおり、房総は旧安房国圏内(鋸南町・館山市・南房総市・鴨川市)にある忌部に関する神社の、社殿の向く先にあるものを調べてみました。よくある、地図上でお寺や神社を線で結び付けて「五芒星が現われた」とかそういうのじゃりません。スピリ...

安房忌部系神社の向く先にあるものが凄い! ②莫越山神社編

安房忌部系神社の向く先にあるものが凄い! ②莫越山神社編

今回は『安房忌部系神社の向く先にあるものが凄い!』の第二段となります。タイトルのとおり、房総は旧安房国圏内(鋸南町・館山市・南房総市・鴨川市)にある忌部に関する神社の、社殿・参道・鳥居・磐座の向く先にあるものを調べてみました。今回も安房忌部に...

房総安房の磐座

房総安房の磐座

今回は南房総の旧安房国圏内(鋸南町・館山市・南房総市・鴨川市)にある磐座について取り上げてみました。首都圏にいるとなかなかお目にかかることのできない磐座ですが、安房地方ではいくつかの磐座と出会うことができました。そこでこの記事では特に磐座の...

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