駒ケ岳・箱根神社・九頭竜神社の箱根三社に行ってきました。特に東京・神奈川の方なら鎌倉と同じように、箱根に何度も足を運んでいるのではないでしょうか。でも一人じゃないとなかなかゆっくり見学もできませんよね、家族や恋人が同じ趣味だとは限りませんから。ということで今回は鎌倉遺構探索の史跡めぐりとして改めて訪れてみることにしました。
Google map ①箱根神社 ②駒ケ岳元宮 ③九頭竜神社 ④精進池・石仏群 ⑤蘆之湯 |
箱根神社の歴史
源頼朝が二所詣として参詣していたことでも知られる箱根神社ですが、その歴史は古く、孝昭天皇(紀元前507~393年)の御代に、聖占上人が駒ケ岳に神仙宮を開き、神山を神体山とし祀ったことに始まります。そして天平宝字元年(757)に万巻上人が現在の地に里宮を建て、箱根三所権現を祀り、仏教と修験道を習合させました。また同じ頃、その万巻上人が芦ノ湖で里人を苦しめる毒龍を法力で調伏し、祀ったのが九頭竜神社だと云われています。
大磯城山公園からの二子山・駒ケ岳・神山 |
つまり、箱根権現の歴史を堪能するには、箱根神社・九頭竜神社、そして駒ケ岳、さらにはその駒ケ岳から神山を拝してはじめて箱根権現を堪能したと言えるのではないでしょうか。ということで、箱根神社・九頭竜神社・駒ケ岳に訪れ、またその駒ケ岳から神山を拝むまでを今回のスケジュールとしました。
日金山(十国峠)からの駒ケ岳と神山 |
画像は大磯城山公園と日金山(十国峠)から以前に撮っていたものです。こうして見ると、駒ケ岳は頂部が平らで台形のような形、神山は若干大山とも似ている尖がり型、もしくは神奈備山型ですね。
駒ケ岳
それでは、まずは駒ケ岳にロープウェイで向かうため箱根園に到着。いつも天候には恵まれる方なんでけどね、この日は雲りがちでした。でも、それでも、何歳になってもロープウェイに乗るドキドキ感は変わりません。
ロープウェイから山頂を眺める |
ロープウェイは20分間隔での運行なので思ったほど待たされずに済みました。それにしても素晴らしい景色!
芦ノ湖! |
山頂駅が見えてきた! |
雲?霧? |
駒ケ岳頂部に到着。元々なのかロープウェイ駅として整地されたのかわかりませんが、思った以上に平地部分が広めです。でも駒ケ岳は火口丘だとあったので元々こんな様相だったのかもしれません。
駒ケ岳山頂 |
丘の上に元宮 |
そして何よりもここから見える芦ノ湖が絶景。あの辺りって渋滞やら人混みやらでいつも賑わっているのに、こんな高い所から見るとそんなこと全然感じられません、さすが標高1356m。でも標高1252mの大山頂部から見た景色がまさに天上からの眺めのようでしたが、ここから見える景色が大山ほどに感じられません。そこでちょっと調べてみたところ、そもそも芦ノ湖のある地点で標高が723mもあるとのことなので、景色の標高差としては大山には及ばないようです。
駒ケ岳頂部からの景色 |
駒ケ岳頂部からの景色 |
駒ケ岳頂部からの景色 |
駒ケ岳頂部にある元宮の近くに馬降石なる磐座のような岩石が祀られています。現地案内板によれば、白馬が下りてきて岩肌に馬の形が刻まれこのようになったとありました。またヒズメの跡とされる窪みにはどんな日照りでも水が枯れたことがないとのこと。・・この何とも言えぬ”後付け感”が大山にあった奇石群と系統が似ているように思えてなりません。
元宮と馬降石 |
それにしても、これだけの雲と霧なので富士山など見えないことは薄々覚悟していましたが、肝心の神山さえ見えません。よくわかりません。
駒ケ岳頂部の絶望的な景色 |
山頂駅の方を振り返ると、世紀末を舞台にしたSF映画のような雰囲気に思えてきました・・。
ロープウェイ山頂駅・・ |
現在(2019年5月)箱根山系の火山活動が活発になっているため大涌谷をはじめ周辺のハイキングコースが封鎖されています。でもせっかくなので神山を見てみたいと思い、ハイキングコースを神山・大涌谷方面へと行ってみることにしました(笑)。ロープや扉などで立ち入ってはいけないということがわかる造作ですが、意外にもそれほど厳重な感じはしません。また「ガスに注意」とあったので、こういう場合、噴火・地震が起こらなければ問題ないという訳でもないみたいですね。
封鎖されている神山ハイキングコース |
ハイキングーコスを進むと新緑の美しい尾根道が続いています。駒ヶ岳というプレミア感がそう感じさせるのかわかりませんが、地上の新緑とはまた趣きが異なるように思えました。何はともあれ素敵な様相です。
神山ハイキングコース |
神山ハイキングコース |
誰も歩いていないであろう”オレだけの尾根道感”がたまりません。またしばらく規制されているためか、道が悪く、場所によっては廃路のような雰囲気を感じさせる部分もありました。
神山ハイキングコース |
しばらくすると、道が開け、目の前に鋭く尖った形状の山が現れました。これが神山ですかね、たぶん。まさにそこに鎮座しているといった雰囲気。ようやくその姿を拝むことができました。
神山! |
その後、分岐点が現れ、防ヶ沢(55分)・大涌谷(85分)・早雲駅(100分)と記された案内板がありました。ちょっと時間がかかりそうだし、また何と言っても神山を見ることができたということで引き返すことにしました。ひとまず駒ケ岳・元宮、そしてちょっと予定通りとはいきませんでしたが駒ケ岳からの神山というスケジュールをクリア。それでは九頭竜神社に向かいます。
九頭竜神社
箱根園に車を停めたまま歩いて九頭竜神社に向かいました。九頭竜神社は史跡というより自然公園の中に社がポツンとあるといった感じです。
九頭竜の森 |
湖沿いの自然を堪能できる素敵な公園をしばらく歩きます。鳥居が見えてくると九頭竜神社が現れます。自然の中の朱色が映えます。
九頭竜神社 |
九頭竜神社 |
九頭竜神社 |
九頭竜の森をもう少しだけ散策してみました。素敵な雰囲気です。
九頭竜の森 |
九頭竜の森 |
九頭竜の森 |
九頭竜の森 |
九頭竜の森 |
史跡めぐりというより森林浴を満喫しました。それでは最後に箱根神社!
箱根神社
いつも混んでますけど何だか最近はさらに混雑している箱根神社。特に外国人観光客がここ数年増えているような気がします。駒ケ岳のロープウェイもそうでしたが、日本人が日本にいるのにアウェー状態という何とも不思議な光景。ましてや頼朝さんが二所詣でここに来ていたのかとか、政子さんが石橋山の合戦のときここで匿われていたのかとか、そんなこと考えられる雰囲気じゃありません。
箱根神社 |
箱根神社 |
ということで、頼朝さんや北条氏も崇敬した箱根権現を満喫すべく駒ケ岳元宮・九頭竜神社・箱根神社の三社を一気にまわってみましたが、駒ケ岳以外は改めて行く必要はなかったような気がしました(笑)。
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