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筑波山ハイキングと霊石・奇岩・怪石群

2019/06/04

つくば市 ハイキングコース

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筑波山ハイキングと霊石・奇岩・怪石群



筑波山に行ってきました!男体山と女体山の双峰から成る独特な山容とこの威風堂々とした存在感、その目で実際に見た者は、誰に教わることもなく、この山が古代から崇められてきた神域だったことを確信するでしょう。いにしえより西の富士山・東の筑波山と語られてきただけのオーラがひしひしと伝わってきます。ある種の変形型神奈備山とも云えるこの筑波山の魅力を堪能してきました。

筑波山

筑波山ハイキングコース


今回は筑波山神社からケーブルカーに乗って山頂駅で下車、そこから筑波山最高峰の女体山頂へ向かい、白雲橋コースで筑波山神社に戻ってくるという行程としました。現地案内板にあった所要時間によれば、ケーブルカーは8分、山頂駅から女体山頂まで15分、女体山頂から筑波山神社までは95分とのことです。

筑波山ハイキングマップ 現地案内板より
①筑波山神社 ②ケーブルカー宮脇駅 ③ケーブルカー山頂駅 ④女体山頂 ⑤弁慶七戻り ⑥白蛇弁天

その他にも男体山を行く御幸ヶ原コース、女体山白雲橋コースとアクセスできるおたつ石コースや迎場コース、さらにはキャンプ場に行く裏ハイキングコースなどがあるそうです。残念ながら広大過ぎるので一度で筑波山を知ることはできないようです。但し、幸運にも今回偶然選んだ白雲橋コースに自分が望んでいた霊石・奇岩・怪石とされる岩石群が集中していました。

筑波山ハイキングマップ 現地案内板より
①筑波山神社 ②ケーブルカー宮脇駅 ③ケーブルカー山頂駅 ④女体山頂 ⑤弁慶七戻り ⑥白蛇弁天

筑波山神社


ここで少しだけ筑波山の歴史を知っておきましょう。古代からの霊山ですから、大山や駒ケ岳などのように、2000年以上も昔とか紀元前からの縁起が語られることは想像に容易です。そこで筑波山神社のオフィシャルHPを見てみると、想像を斜め上にいく「人が住み始めた頃から崇められてきた」とありました・・。

確実なところでは、万葉集や養老年間(717~723年)に編纂された常陸風土記に筑波山が登場すること、また延暦元年(782)に筑波山神社別当の中禅寺が開かれたことから、7世紀頃には社のある筑波山神社が存在していたものと思われます。そして上述したとおり、これだけの山容ですから、自然を崇拝する社のない古式神社の時代から筑波山が崇められてきたことは間違いないでしょう。

筑波山神社・宮脇駅辺りからの景色
筑波山神社・宮脇駅辺りからの景色

筑波山中腹にある筑波山神社は、明治の廃仏毀釈によって廃された中禅寺の跡地に建てられたものです。こちらはあくまでも拝殿であり、男体山頂の男体権現と女体山頂の女体権現を両本殿としています。また源頼朝が建久二年(1191)に参詣したとありましたが、どの文献から引用しているのかわかりませんでした。

筑波山ハイキング


筑波山神社で参拝を済ませ、ケーブルカーで宮脇駅から山頂駅に向かいます。筑波山神社と宮脇駅の地点で既に標高が270mあります。ちなみに男体山頂は871m、女体山頂は877mです。筑波山神社は人が多かったのであまり写真を撮る状況ではありませんでした。ごめんなさい。

ケーブルカーで山頂駅へ

山頂駅から女体山頂を目指します。なぜ男体山頂を目指さないのかというと、そもそも初めて来た筑波山でどれくらいの時間を要するのか計算できなかったこと、そしてこの日は既に宝篋山ハイキングを済ませた後だったので体力に不安があったことなどを考慮して筑波山最高峰の女体山頂まで行って下山することにしました。

かたくりの里

素敵な新緑の様相、一方では底面には岩石がゴロゴロしています。これまでに訪れた山岳信仰の山に共通する景色です。

男体山~女体山の尾根道

霊石・奇岩・怪石の類がたくさんあると聞いていた筑波山、早速あったのがこちらガマ石。これは筑波山名物ガマの口上を考案した永井兵助がこの石の前で口上を考えたと云われています。但し江戸時代では雄竜(おたつ)石と呼ばれていて、その尾は霞ケ浦に達すると云われています。ハイキングコースの一つにおたつ石コースがあるので、この石がその名の由来でしょうか。

ガマ石

女体山頂に到着。ただでさえ狭いスペースなのに人でいっぱいです。またまた社殿など撮る余裕もありませんでした。それにしてもここからの展望がとてつもなく素晴らしかったです。何故なら足を滑らせたらそのまま落ちてしまうような突端まで来れるようになっているからです。展望台って単に標高が高ければいい訳じゃないことがここでわかりました。こうしたシチュエーションと開放感なんですよね。それにしてもホント素晴らしい。色んな意味で。

女体山頂からの景色
女体山頂からの景色
女体山頂からの景色
女体山頂からの景色

それでは、また筑波山神社に戻るため、白雲橋コースで下山します。ここから面白いことに、尾根道がさらに岩石だらけの様相となり、霊石・奇岩・怪石のオンパレードとなります。

よ~く見ると祠が祀られている

屏風岩の辺りで振り返ると女体山頂を下から眺めることができました。こんな険しいところを下りてきたのかとちょっとビックリ。どうりで急な坂道の連続だった訳です。子供やお年寄りも歩いていましたが、大丈夫なのかなとちょっと心配になるくらいでした。

屏風岩から眺めた女体山頂

凄いです。岩石の展示会かと思うほど少し歩くだけで奇岩・怪石の類が登場します。大黒さまの後ろ姿に見える裏面大黒、出ていく船と入って来る船が並んでいるように見える出船入船、太古の昔、神々がそれぞれの統治する場所を線で引いたという国割り石などなど。

白雲橋ハイキングコース
裏面大黒
出船入船
岩の間を通り抜けられる
国割り石
石もいいけど緑もね

こちらは母の胎内めぐり。岩をくぐり抜けることで罪穢れのない清い心身に立ち返るとのこと。山岳信仰の一面を垣間見るような岩石です。興味深い。清い心身になったかどうかはわかりませんが、一応くぐってきました。

母の胎内めぐり

そしてやっぱりありました!これを探していたんです!こちらは弁慶七戻りという岩石。神々の世界と現世を分かつ場所とされてきた石門です。山岳信仰・修験道の山には門に見立てた造作が必ずと言っていい程ありました。それが筑波山にもあったことに感動します。しかも見事な結界造作、素晴らしい。そして弁慶七戻りの名の由来は、この頭上の岩が今にも落ちそうで恐れおののいた弁慶が七戻りしたからなんだそうです。

弁慶七戻り

弁慶七戻りが門を表していた境界線だっただけに、この辺りから様相が変わるように思えました。というか奇岩・怪石の類がここから登場しなくなるので地味に感じたからかもしれませんし、ロープウェイつつじヶ丘駅に向かうコースの分岐点が近いため人が分散するからかもしれません。

白雲橋ハイキングコース
白雲橋ハイキングコース

白蛇弁天に到着。その名のとおり、白い蛇がこの辺りに棲んでいるからなんだそうです。この辺りでそろそろ筑波山神社に到着してもいい頃だと思いましたが、まだ少し先のようです。ちょっとこの時点で歩くのに飽きてきました(笑)。なんだかんだとツッコミどころも多かった先ほどの奇岩・怪石群も、やっぱり無いよりはあった方がアクセントになります。

白蛇弁天

ようやく白雲橋ハイキングコース出口に到着。筑波山神社がすぐ近くです。上記したように筑波山神社がある地点で標高270mなので、この景色からは未だハイキングが終わってない感じもしてきます。

白雲橋コース出口付近からの景色

筑波山も石切り場だったのでしょうか、それらしい岩石が転がっていました。それにしても、筑波山は最後の最後まで岩石だらけでした。

石切り工程痕のある岩石

ということで、筑波山ハイキング白雲橋コース編でした。とても面白くて興味深い山だったのでまた来れる機会があればと思います。上記したように「西の富士山・東の筑波山」という表現があるそうです。筑波山はホント素晴らしい山でしたが、さすがに唯一無二の存在である富士山と対比させるにはちょっと無理があるでしょうか。個人的には「茨城の筑波山・神奈川の大山」とした方がちょうどいい背比べになると思います。どちらも古代からの霊山であり、山容に優れ、そしてそのとつもない存在感に、誰もがその地域を代表する名山であることに異論はないでしょう。また筑波山には奇岩・怪石の類がたくさんありましたが、大山にも七不思議という似たようなツッコミどころ満載の史跡があったところもソックリですね。

筑波山神社から見えた宝篋山

基本情報

〇名称  :筑波山
〇住所  :茨城県つくば市筑波
〇駐車場 :有り

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