弘法山公園・権現山ハイキングコース
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弘法山公園・権現山ハイキングコース |
今回の記事は、前回の『
大山古道~実朝首塚ハイキングコース』の後半となる弘法山公園・権現山ハイキングコース編です。伊勢原市の大山から大山古道を通って秦野市に入り、源実朝公首塚や波多野城跡などに立ち寄り、最後に弘法山公園に訪れました。グーグルマップのタイムラインによれば、総歩行距離が15.7km、歩行時間は3時間27分とのことでした。
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Google map 大山古道
①伊勢原駅 ②バス停大山ケーブル ③イヨリ峠 ④源実朝公首塚 ⑤弘法山公園 ⑥東海大学前駅 |
弘法山公園ハイキング
弘法山公園は、弘法山(237m)・権現山(243m)・浅間山(196m)の三峰を中心とした低山連峰にあり、そのまま吾妻山も含めると、ちょとしたハイキングコースとなります。秦野駅側にも鶴巻温泉駅側にも温泉施設があるため、どちらを始点・終点としても、ハイキングの後に温泉を楽しむことができるようです。弘法山の名の由来は、弘法大師が護摩修行をしていたことに因みます、
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Google map 弘法山
①秦野駅 ②浅間山 ③権現山 ④龍法寺 ⑤長福寺 ⑥東海大学前駅 ⑦弘法山 ⑧吾妻山 ⑨鶴巻温泉駅 |
今回は、本日の行程の都合上、弘法山公園を権現山から登り、龍法寺方面に下り、東海大学前駅を終点とするマイナーなコースとなりました。事前の下調べが足りなかったこともありますが、既に体力も底を尽きていた事情もあって、弘法山公園の全てを堪能できませんでした。しかし、展望台からの景色、そして見たこともない横穴の発見など、なかなか面白い体験ができました。
東波多野城
秦野市教育委員会の調査報告書では、弘法山・権現山・浅間山の三峰を東波多野城と呼称しています。郭配置から、大手は③浅間山西北方向であり、搦手は①弘法山の北方ないし東南方向と考えられています。築城者は不明であるものの、城はあくまでも西からの攻撃に備えるために設けられていることから、それはつまり後北条氏では有り得ないことがわかります。最も可能性が高いのは、糟屋庄(伊勢原市)との立地関係からも、知将・大田道灌を擁する扇谷上杉氏でしょう。
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地理院地図 東波多野城
①弘法山 ②権現山 ③浅間山 ④龍法寺 |
この日の行程では、弘法山頂部に訪れていないなどの事情もあり、今回の記事ではこの城郭部分には触れないでおきます。但し、弘法山と深く関連する④龍法寺には訪れています。弘法山頂部にある釈迦堂は龍法寺の境外堂なんだそうです。行ってないけど(笑)。
弘法山公園
大山古道から実朝首塚まで訪れ、波多野城跡から弘法山公園を目指します。秦野駅方面に向かうバスに乗り、最寄り停留所を降りて少し歩きました。すると向こうにそれらしい山が見えてくるではありませんか、誰に教わるまでもなく、また地図を見るまでもなく、目的地があの山であることは間違いないでしょう。
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モロに神奈備山型! |
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今回のコースで何度も出会った金目川 |
県道70号秦野清川線を横断しようとしたところ、なんとも神々しい大山の姿が現れました。この容姿、存在感、まさに神!そして今日はあの神の麓からここまで来たのかと思うと、なかなかの達成感を感じます。
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県道から見た大山 |
交差点にあったローソンで一休み。はだのクリーンセンターという建物がある道を奥に行きます。ちなみに弘法山公園への入口は丘陵の各方面にたくさんあるみたいですよ。
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弘法山公園への入口 |
少しだけ舗装道路を登って行くと旧態地形が現れます。土の道を踏みしめて弘法山公園に登っていくことができます。
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弘法山公園の坂道 |
登りが一休みとなり、歩きやすい平らな尾根道が続きます。
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浅間山へと向かう尾根道 |
平場が現れ、海側の景色を望むことができました。この辺りを浅間山というそうです。このとき、弘法山公園の地理・地形を把握していなかったのでわかりませんでしたが、浅間山をこのまま進むと下山してしまうことになります。尾根道がどんどん下りとなっていくのでおかしいと思い、スマホのGPSで確認したところ、権現山とは反対方向に行っていることに気付きました。相変わらず天性の方向音痴。
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浅間山のベンチと景色 |
展望台のある権現山に改めて向かいます。見晴らしを望めるということは、そこは高い位置にあるということです。ということで、ここから一気に登り坂を行きます。・・けっこう傾斜あります。
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権現山への登り坂 |
権現山の千畳敷、展望台に到着!箱根山系を望めます。が、今日はずっとこの箱根山系の景色を見ながら歩いてきたので有難みが薄れました。雲がなければ富士山を望めます。
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展望台からの景色 |
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秦野盆地 |
海側の景色が素敵です。江ノ島と、あと茅ヶ崎の烏帽子島なんかも見えました。
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展望台からの景色 左側に江ノ島 |
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展望台からの景色 中央にあるのが烏帽子島だと思う |
そしてまたまた神がいらっしゃいました(笑)。
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権現山から見た大山 |
それでは弘法山方面に向かいます。一直線の尾根道が続いています。この辺りを馬場というそうです。確かに、地形的に馬場に最適、納得の地名です。
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弘法山への道 |
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馬場からの景色 |
弘法山を目前として残念ですが、下山するようにして龍法寺に向かいます。下画像の、この地形に逆らわない道筋と傾斜が古道・旧道の類を偲ばせます。百八松明といって、権現山から龍法寺に松明を下ろす室町時代から続く旧盆の行事を紹介する案内板が近くあったので、もしかしたら、この道を通る、もしくはこの道が使われていたのかもしれません。
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百八松明の道? |
しばらくすると、ミカン畑となり、景色の標高が徐々に低くなってきたことがわかりました。
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百八松明の道からの景色 |
亀谷山龍法寺に到着。龍法寺はもとは真言宗で、平安末期の遺物、鎌倉期の瓦や経塚などが伝えられています。詳しい縁起が記されていないので、勝手に想像してみると、弘法山の伝承からも、空海一派が9~10世紀頃に建てたお寺ではないでしょうか。
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龍法寺 |
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龍法寺 |
龍法寺からまたしばらく歩くとあったのが
宝樹山長福寺。首のない石像仏が迎えてくれます。無住のようですがよくわかりません。
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長福寺 |
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長福寺 |
そして長福寺に来た目的がこちら、不詳不明の横穴です。
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長福寺横穴 |
この横穴、ホント凄いんです。こんなの見たことありません。正面に祠があり、さらに左右にも副室のように奥行きがあって同じように祠や石造物が祀られています。しかも、それだけじゃないんです!さらに左右それぞれに奥行きがあって同じように祠が祀られているんです。つまり窟穴の中が回廊のようになっていて、一周できるようになっているんです。
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横穴正面 |
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横穴左側 |
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横穴右側 |
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横穴左奥 |
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横穴右奥 |
雰囲気からして葬送のための横穴ではないので、やぐらの類ではないようです。しかも古墳時代末期横穴墓の高棺座タイプをモデルにして掘り込んでいるようにも思えます。とにかく凄い!信じられないぐらい斬新なスタイル。ということでホントに詳細がわからないので申し訳ありませんが、葬送のための横穴ではないということは、礼拝・祈願をするための窟堂の類ではないかと思われます。
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南矢名 |
長福寺のある辺りを
南矢名といいます。今日は一日随分と歩いたのでこれにて帰ります。最近は熱海の影響もあって、温泉にでも寄りたかったのですが、その体力さえも残されていませんでした。それでは、今回も最後まで付き合ってくれた皆さま、ありがとうございます。ちなみに弘法山公園はなかなか面白そうなところなので、完全制覇するためにも、もう一度機会があれば訪れてみたいと思います。
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