常盤・峯山【鎌倉】ハイキングコース
今回紹介する常盤の丘陵を歩くことができるハイキングコースは、大仏裏ハイキングコースと繋がっているのでアクセスが容易です。また鎌倉の丘陵なのでこれといった難所もありません。誰でも気軽に歩くことができます。そして何といっても、常盤の歴史を感じながら峯山からの見晴らしを望むことができるのがこのハイキングコースの魅力です。
基本情報
コース名 :常盤・峯山ハイキングコースカテゴリー :ハイキング
出発地点 :大仏裏ハイキングコースS字状堀切道
到着地点 :八雲神社
最低標高点 :17m
最高標高点 :113m
距離 :約1.6km
所要時間 :大よそ40分
体力消耗度 :1/5
国土地理院の地理院地図 ①S字状堀切道 ②「タチンダイ」分岐 ③野村総研跡・「御所ノ内」分岐 ④「殿入」分岐 ⑤峯山 ⑥八雲神社 ⑦「殿入」 ⑧「御所ノ内」 ⑨「タチンダイ」 ⑩梶原 |
常盤地区が駅から離れているため大仏裏ハイキングコース分岐点からのスタートとしました。赤線が今回お勧めするコースで、青線は分岐路です。意外と選択肢が多いので良ければ各自各々でアレンジしてもらえればと思い付け足しておきました。
このコースの難点は、地上部に下りたところで駅から遠いこと、そしてあまり史跡も多くありません。前面通りからバスで駅に戻る、もしくはもう一度尾根に出て大仏裏ハイキングコースにアクセスして長谷もしくは鎌倉駅方面に向かうのがいいかもしれません。そして今回は鎌倉ウサギのかまさぎ君Aとかまさぎ君Bと一緒に行ってきました。
常盤ハイキングコースにて |
ハイキングコース上にある常盤の字名
せっかくなので常盤に古くから伝わる小字名を覚えておきましょう。コースのスタート地点付近を桔梗山といいます。そこから峯山・大丸、そして地上部では殿入・御所ノ内などの(小)字名が伝えられています。ですから今回のハイキングコースの正式名称は「常盤・桔梗山・峯山・大丸・殿入ハイキングコース」としなければいけなかったかもしれません。
国土地理院の地理院地図 >①八雲神社口 ②殿入口 ③御所ノ内口 ④タチンダイ口 |
常盤丘陵部の南側に下りて行けるポイントとして、大丸の下の①「八雲神社」口、円久寺の近くとなる②「殿入」口、殿入下と御所ノ内の中間にあるセブンイレブンのある場所から奥に入っていく③「御所ノ内」口、そして北条氏常盤亭跡として周知される御所ノ内の④「タチンダイ」口の四か所があります。殿入と御所ノ内という呼称が混在するのでお間違いのないように。
ハイキングコースのポイント
コースは北条氏の常盤亭があった丘陵の尾根を進みます。尾根上では遺構などは確認できませんが、一部区画では常盤亭の住人が使用していた尾根道である可能性も考えられます。自分次第でいくらでも歴史を感じられる場所になると思います。
タチンダイ |
「タチンダイ」「御所ノ内」ではやぐらや竪堀、「殿入」では虎口状入口・ひな壇状地形などの遺構を確認できます。「殿入」という小字名はその名のとおり殿と呼ばれる人物がいたことに因む地名だと思われます。
常盤丘陵にある竪堀 |
殿入の虎口状入口 |
歴史好きな方は、八雲神社に下りたらそこから地上部を進み、タチンダイ・御所ノ内・殿入のいづれかで上述した遺構を確認してまた尾根に出てもいいかもしれません。
常盤・峯山ハイキングコース
葛原岡ハイキングコースから大仏裏ハイキングコースにアクセスして進むと、S字状堀切道と呼ばれるちょうど下り坂となる場所があります。下画像がそれです。「S」の字が浮かび上がって見えると思いますがいかがでしょう。この道の右側を行くと常盤ハイキングコースとなります。小さいながらも案内板があるので現地でもすぐにわかると思います。
大仏裏ハイキングコースにあるS字状堀切道 |
しばらく崖っぷちにあるような細い道を進むと早い段階でタチンダイへ下りて行ける分岐点が現れます。史跡北条氏常盤亭跡とはいえ広大な空き地にやぐらがあるだけですが、興味のある方は一旦下りてまた尾根道に戻ってくるのも有りかもしれません。
常盤ハイキングコース |
タチンダイ分岐 |
生い茂る木々で周辺の景色は一切見えませんがしばらくまた尾根を進みます。
ハイキングコース |
しばらくすると広めの空地に出ます。これまでの道が狭かったこともあってとてつもなく広く感じるでしょう。旧野村総研グランドです。その空地を周りこむように進むと野村総研跡に出ます。下画像はちょうどこの空地に出たところです。右側に進みます。
旧野村総研グランド |
野村総研跡 |
立ち入り禁止とはありますが、「イタズラしてくれるな」ということだと思うので、コンクリートを椅子にしてちょっと休憩でもいいかもしれません。そもそも立ち入り禁止の看板の向こうにめっちゃしっかりした踏み跡ができているので、たぶん地元の方などが普段使っているのでしょう。また廃墟マニアの格好の的になっていそうですが、窓ガラスが割られていたりといった部分は見られませんでした。
野村総研跡 |
この辺りで進行方向の左側に道を見つけたら、それは「御所ノ内口」に下りて行ける道です。こちらは水路を縫うように進むので足下があまりよくありません
御所ノ内からのコース |
ちなみにその御所ノ内の地上部のハイキングコース入口はなかなか凄いことになっています。個人的には天園ハイキングコースの瑞泉寺口と宅間谷の巡礼古道入口以来のレベルの衝撃でした。
常盤ハイキングコース御所ノ内口・・・ |
野村総研跡から進むと、次のT字路までの範囲は史跡北条氏常盤亭跡の国指定史跡の範疇に入ります。特別何もありませんが歴史好きな方はその辺りの事情を噛みしめて歩きましょう。そして下画像の表示板のある場所でそのT字路が現れます。左に行くと「殿入口」、右に行くと「峯山」となります。今回は峯山を目指すので右に向かいます。
峯山502と書かれた表示板の方へ進む |
ハイキングコース |
ハイキングコース |
そして峯山に到着。地形の盛り上がった平場となっています。そしてここから景色が望めます。
峯山 |
峯山からの景色 |
さらにここから下りるように進むと一気に地形と景色が開けてちょっとした広場となります。またベンチなどもあるのでちょうど良い休憩場所にもなるでしょう。
峯山下の広場 |
峯山より一段低いこちらの広場の方が遠景を望めます。そして向こうに見えるのは海の向こうなので飯島・小坪だと思っていたのですが、なんと真名瀬(葉山)です。常盤丘陵の先端まで来ると鎌倉を通り過ぎて葉山が見えてしまうんですね、凄い。
広場からの景色 こっちの方がよく見える! |
この広場で「梶原口」と「八雲神社口」の分岐点となります。観光客が梶原口に下りても本当に何もないので八雲神社を目指します。
花はなくとも自然は美しい |
少し進むとまた景色が開けます。ちょうどマンションが建つ辺りで、大丸という小字名が伝えられている場所です。マンションが建つ前は御嶽神社がありました。その御嶽神社が合祀されているのがこれから向かう八雲神社です。
大丸からの景色 |
竹林になったら八雲神社がすぐ近くです。
竹林 |
そして八雲神社に到着~!。お疲れさま~。
八雲神社 |
八雲神社の前を通る道は鎌倉駅江ノ電口から真っ直ぐ連なるバス通りです。駅まで歩けない距離ではありませんが、バスに乗って戻ることもできますし、もしくは上述したようにもう一度尾根に戻って別の場所を目指すのも有りでしょう。
常盤の前面バス通り |
常盤関連地図
より大きな地図で 常盤 を表示
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