善光寺
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善光寺 |
「一生に一度は善光寺詣り」「遠くとも一度は参れ善光寺」「牛に引かれて善光寺参り」で知られる信濃善光寺に行ってまいりました。善光寺が何故そこまで人を惹きつけるのか、現地に向かい、その魅力を体感してきました。
基本情報①
名称 :善光寺
住所 :長野県長野市長野元善町491
所要時間 :東京駅から長野駅まで北陸新幹線「かがやき」で1時間20分
基本情報②
山号寺号:定額山善光寺
建立 :皇極天皇元年(642)・皇極天皇3年(644)
開基 :本田善光・皇極天皇
本尊 :一光三尊阿弥陀如来・前立本尊
宗旨 :無宗派(天台宗・浄土宗)
由縁
善光寺は、皇極天皇元年(642)、本田善光が難波から一光三尊阿弥陀如来像を信濃の地へ遷座したことを起源とします。皇極天皇3年(644)には、皇極天皇の勅願により伽藍が造営され、善光寺と名付けられました。
無宗派
善光寺は、日本仏教の各宗派が成立する以前に創建されたため、特定の宗派に属さない無宗派という珍しい形態をとっています。但し、善光寺の護持運営は天台宗の大勧進と浄土宗の大本願が共同で行っています。
絶対秘仏のご本尊
斉明天皇元年(654)、ご本尊から「今後、人々の目に触れることは望まない」とのお告げがあったため、以来、今日に至るまで厳重に秘蔵される絶対秘仏となりました。このため、善光寺では、ご本尊とご縁を結ぶための”お戒壇巡り”や、7年に一度の前立本尊(本尊に似せたフェイク像)の御開帳といった信仰形式が継承されています。
一生に一度は善光寺詣り
「一生に一度は善光寺詣り」とは江戸時代に流行した言葉です。上述したように、善行寺は無宗派だからこそ、特定の戒律に縛られることがありませんでした。したがって、当時は女人禁制とされていた寺社が多いなか、善光寺は女性の参拝も歓迎していたので、それが全国的な流行に繋がった要因の一つだったのかもしれません。善光寺は身分や性別に関係なく誰でも平等に受け入れていたのです。
善光寺表参道
それでは、色々と事情があって現在朝の6時過ぎです。善光寺詣りに出かけます。前日から泊まっていたホテルから善光寺まで1km以上あるということですが、そもそもホテルが善行寺表参道の延長線上に位置するため、まっすぐ行くだけです。迷うことはありません。
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カメラを最大ズーム 善光寺が見える! |
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十念寺 |
こちらは十念寺。善光寺に参詣した源頼朝が、この地で阿弥陀如来のお告げを受け、十念を授けられたことが創建の由来とされています。
『吾妻鏡』では、建久八年とその前後併せて3年間の記事が抜けていますが、『相良家文書』にて、建久八年(1197)3月23日に源頼朝と御一行が善光寺詣りに訪れたことが記されています。
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随分と長い商店街があった |
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一瞬銀座かと思った 長野の歌舞伎座? |
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ビルの向こうに山が見える 素敵 |
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情緒ある建物 |
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情緒ある建物 |
善光寺表参道だけあって色んな建物があって面白いです。残念なのは朝早すぎてお店が開いてないことでしょうか。それから早朝とはいえ平日なのにランニングしている方をかなり見かけました。ここは東京でいうところの皇居みたいな場所なのでしょうか。
善光寺
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善光寺仁王門 |
善光寺に到着。仁王像がやたらカッコイイです。大正7年(1918)に製作されたそうなので、歴史的価値は薄れますが、とにかく素晴らしい。たぶん運慶を意識したんでしょうね。
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善光寺仁王像 |
・・・まさか浅草寺みたいに境内にもお店があるとは思いませんでした。そしてこんな朝早いのに意外に人がいるんですけど、凄いですね善光寺。
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善光寺参道 |
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大本願(浄土宗) |
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大本願(浄土宗) |
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大勧進(天台宗)護摩堂 |
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大勧進(天台宗)護摩堂 |
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善光寺本堂 |
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善光寺本堂 |
早朝から意外に人がいた理由がわかりました。お朝事(毎日日の出に合わせて行われる法要)ですね。ですから大勢のお坊さんが読経を唱えるもの凄い厳かな雰囲気の中、本堂へのお詣りを行なうことが出来ました。こんなの初めてです。得した気分。
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善光寺 |
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善光寺 |
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善光寺 |
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善光寺資料館 |
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真田家宝篋印塔 |
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経蔵とビャクシン |
素晴らしい境内の素晴らしい景色にしばらく時間を忘れてしまうほどでした。残念ですが”お戒壇巡り”には時間が早すぎるし、お店も何もやっていないのでこの辺で失礼することに致します。
善光寺旧所在地
善光寺参道から外れた通りにもお寺があったので、そちらも見学してみると、世尊院というお寺の井戸にあった説明に「善光寺が今の延命地蔵(旧如来堂跡)にあった頃、如来さまへの「阿伽の水」として使われていた」とありました。「えぇ・・なにそれ」
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世尊院 |
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延命地蔵 |
もう一度参道に戻ってお地蔵さまを探してみるとありました。如来堂跡どころか旅館になっています。ということは源頼朝はこちらに向かって拝んでいたんでしょうか・・。衝撃の事実が最後の最後でわかりました。
あとがき
ということで善光寺でした。朝早かったため”お戒壇巡り”を体験できなかったことが悔やまれますが、何はともあれとても素晴らしいお寺でした。
ところで、長野に来たら「そば」ということで、グーグルのクチコミで4.2と高評価の十割そばのお店に入り「天ぷら盛り合わせざるそば」を頼みました。これがですね、食べた瞬間「あれ、別に美味しくない・・」。不味くはないのですが、これなら普段から通ってる東京のそば屋さんの方がまだマシだと思ってしまいました。
しかし、しかしですよ、天ぷら盛り合わせに手を付けた瞬間、これがホント美味しかったんですよ。聞くところによると、パン粉ではなくそば粉を付けてしかも米油で揚げるとのこと。また長野に来る機会があれば、またこのお店に来て「天ぷら盛り合わせざるそば・そば抜き」を頼もうと思います。ホント美味しかった。
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